2次方程式

1.2次方程式

2次方程式とは

最高次数が二次の方程式。一般的に下記のように記述される。

\(ax^2+bx+c=0\)

※\(a,b,c\)は定数である。

 

2.平方完成

平方完成とは

二次式(\(ax^2+bx+c\))を次のような形に変形することを平方完成と言う。

\(a(x-h)^2+k\)

※\(a,b,c,h,k\)は定数である。

 

2.二次方程式の解き方

因数分解を利用する

二次方程式の右辺を0にし、左辺が因数分解をして解く。

\((x-a)(x-b)=0\)

であれば、\(x=a,b\)の時、0になる事が分かる。

例1).\(2x^2+6x+8=0\)の二次方程式を解く。

\(\begin{align} 2x^2+6x-8 &= 0 \\ 2(x^2+3x-4) &= 0 \\ 2(x-1)(x+4) &= 0 \end{align}\)

よって、答えは

\(x=1,-4\)

 

平方根を利用する

二次方程式を次の形にして解く。

\((x+p)^2=q \quad \to\quad x+p = \pm q \quad \to\quad x = -p \pm q\)

例2).\((2x+3)^2 = 8\)の二次方程式を解く。

\(\begin{align} (2x+3)^2 &= 8 \\ 2x+3 &= \pm \sqrt{8} \\ 2x+3 &= \pm 2\sqrt{2} \\ 2x &= -3 \pm 2\sqrt{2} \\ x &= -\frac{3}{2} \pm \sqrt{2} \end{align}\)

 

平方完成を利用する

平方根を利用するで紹介したように、平方根を作るために平方完成をします。

例3).\(3x^2+12x+6 = 0\)の二次方程式を解く。

\(\begin{align}3x^2+12x+6 &= 0 \\ 3(x^2 +4x + 2) &= 0 \\ 3((x^2 +4x + 4) -4+2) &=0 \\ 3((x+2)^2-2) &= 0 \\ 3(x+2)^2 -6 &= 0 \\ 3(x+2)^2 &= 6 \\ (x+2)^2 &= 2 \\ x+2 &= \pm\sqrt{2} \\ x &= -2 \pm \sqrt{2} \end{align}\)

 

解の公式を利用する

下記の公式を利用して、二次方程式を解く。

\(ax^2+bx+c = 0 \quad \to \quad x=\frac{-b\pm\sqrt{b^2-4ac}}{2a} \)
解の公式の証明
\(\begin{align}ax^2+bx+c &= 0 \\ a(x^2 +\frac{b}{a}x + \frac{c}{a}) &= 0 \\ a((x^2 +\frac{b}{a}x + \frac{b^2}{4a^2}) -\frac{b^2}{4a^2}+\frac{c}{a}) &=0 \\ a((x+\frac{b}{2a})^2+\frac{4ac-b^2}{4a^2}) &= 0 \\ a(x+\frac{b}{2a})^2+\frac{4ac-b^2}{4a} &= 0 \\ a(x+\frac{b}{2a})^2 &= \frac{b^2-4ac}{4a} \\ (x+\frac{b}{2a})^2 &= \frac{b^2-4ac}{4a^2} \\ x+\frac{b}{2a} &= \frac{\pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a} \\ x &= -\frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a} \end{align}\)

例4).\(3x^2+12x+6 = 0\)の二次方程式を解く。

\(\begin{align} x&= \frac{-12\pm \sqrt{12^2-4\cdot 3\cdot6}}{2\cdot3} \\ x &= \frac{-12\pm \sqrt{144-72}}{6} \\ x &= \frac{-12\pm \sqrt{72}}{6} \\ x &= \frac{-12 \pm 6\sqrt{2}}{6} \\ x &= -2 \pm \sqrt{2}\end{align}\)

 

3.重解

重解とは

高次の方程式で解が重なる事を言う。

例).\(x^2+2x+1=0\)を解く。

\((x+1)^2=0\)

となるので、

\(x=-1 \quad \text{(重解)}\)

 

4.二次方程式の解の個数

解の個数

二次方程式の実数解は、式によって異なり0~2個ある。

そのための個数を調べる式を、判別式\((D)\)と言い、下記の関係にある。

\(ax^2+bx+c=0\)の式について、

\( D=b^2-4ac \quad \begin{cases} \gt 0 \quad \text{解の個数は2個} \\ = 0 \quad \text{解の個数は1個} \\ \lt 0 \quad \text{解の個数は0個} \end{cases}\)

例1).\(3x^2+12x+6=0\)の解の個数を調べる。

\(D = 12^2 -4\cdot 3 \cdot 6 = 144-72 = 72 >0\)

よって解の個数は2個です。

例2).\(x^2+2x+1=0\)の解の個数を調べる。

\(D = 2^2 -4\cdot 1 \cdot 1 = 4-4 = 0\)

よって解の個数は1個です。

例3).\(x^2+5=0\)の解の個数を調べる。

\(D = 0^2 -4\cdot 1 \cdot 1 = 0-4 = -4 \lt 0\)

よって解の個数は0個です。

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