数列
1.数列
ある規則に従って並べられた数の列の事。
— 一般的な表し方 —
\(a_1,a_2,a_3,\cdots ,a_n,\cdots\)または
\(\{ a_n \}\)で表す。
また、\(a_1\)を初項、\(a_2\)を第2項
と呼び、\(a_n\)を第n項または一般項と呼ぶ。
2.等差数列
隣の項の差が一定の数\(d\)となる数列の事。
— 一般項 —
\( a_n = a_1 + (n-1)d \)\(a_1\):初項
\(d\):公差
① 初項が6、公差が4の等差数列を求めよ。
② \(3,5,7,9,11,\cdots\) となる数列の一般項を求めよ。
③ 第10項が40,第15項が70の等差数列を求めよ。
解答①).
求める数列 \(a_n\) は
\(a_n = 6+(n-1)4 = 4n+2\)
解答②).
数列の差から、公差が2とわかり、最初の項が3であることから
求める数列 \(a_n\) は
\(a_n = 3+(n-1)2 = 2n+1\)
解答③).
問より
\(40 = a_1+(10-1)d=a_1+9d\) \(70 = a_1+(15-1)d=a_1+14d\)この連立方程式を解くと、
\(a_1 = -14,\quad d=6\)となるので、求める数列 \(a_n\) は
\(a_n = -14+(n-1)6 = 6n-20\)
等差数列の和を \(S_n\) とすると、
\(S_n = (a_1) +(a_1+d)+ (a_1+2d) + \cdots +(a_1+(n-1)d)\) \(S_n = \large{\frac{1}{2}n(a_1+a_n)}\)となる。
\(S_1 = a_1\) \(a_n = S_n – S_{n-1} \quad (a \geq 2)\)
ドイツの数学者・天文学者・物理学者であるガウス少年の話。
私も詳しい経緯は知りませんが、ガウスさんが7歳の時、
頭が良いガウス少年は、授業中発言も多いそうで、
教師からすると、とてもうるさい生徒だったそうです。
そこで、教師は考えました。
ガウスに「1から100」までの数字を足すように問題を出したそうです。
これなら少しの間静かになるだろうと思った教師でしたが、
数十秒後、、ガウス少年は「5050」と答えました。
この時、そんな早く解けるはずがないと思った教師でしたが
実際に足してみると、5050だったそうです。
— ガウス少年の考え —
一番最初の数と最後の数を足した数が、個数の半分あるそうです。
具体的に書くと、\(1+100,2+99,3+98,\cdots,50+51\)
となります。
なので、
\(\large{\frac{1}{2}100(1+100)} = 5050\)と計算できます。
① 1から1000まで全ての数の和を求めよ。
② \(a_n=5n\) を \(n=1から10\) までの和を求めよ。
解答①).
1+1000=1001であり、1001が1000の半分個あるので、
\(\large{\frac{1}{2}1000*(1+1000)}=500500\)
解答②).
\(5+5\times 10 = 55\)であり、55が10の半分個あるので
\(\large{\frac{1}{2}10*(5+5\times10)}=275\)
3.等比数列
隣の項の比が一定の数\(r\)となる数列の事。
— 一般項 —
\( a_n = a_1 r^{n-1} \)\(a_1\):初項
\(d\):公比
① 初項が3、公比が2の等差数列を求めよ。
② \(5,15,45,135,\cdots\) となる数列の一般項を求めよ。
③ 第3項が54,第6項が1458の等比数列を求めよ。
解答①).
求める数列 \(a_n\) は
\(a_n = 3\cdot 2^{n-1}\)
解答②).
数列の比から、公比が3とわかり、最初の項が5であることから
求める数列 \(a_n\) は
\(a_n = 5\cdot 3^{n-1}\)
解答③).
問より
\(54 = a_1\cdot r^{3-1}=a_1 \cdot r^2\) \(1458 = a_1\cdot r^{6-1}=a_1 \cdot r^5\)最初の式に \(r^3\) 掛けたものが二個目の式になるので
\(54 r^3 = 1458 \quad (∴r^3=27)\)となるので、\(a_1 = 6,\quad r = 3\)
求める数列 \(a_n\) は
\(a_n = 6\times 3^{n-1} = 2 \cdot 3^n\)
等比数列の和を \(S_n\) とすると、
\(S_n = a_1 +a_1\cdot r+ a_1\cdot r^2 + \cdots +a_1\cdot r^{n-1}\) \(S_n = \large{\frac{a_1(1-r^n)}{1-r}}\quad (r \neq 1)\) \(S_n = na\)となる。
\(S_1 = a_1\) \(a_n = S_n – S_{n-1} \quad (a \geq 2)\)
等比数列の和は
\(S_n = a_1 +a_1\cdot r+ a_1\cdot r^2 + \cdots +a_1\cdot r^{n-1} \quad \cdots ①\)①式に公比 \(r\) を掛けて、
\(r S_n = a_1\cdot r+ a_1\cdot r^2 + \cdots +a_1\cdot r^{n-1} + a_1\cdot r^n \quad \cdots ②\)①-②より
\((1-r)S_n = a_1-a_1\cdot r^n\)よって
\(S_n = \large{\frac{a_1 (1-r^n)}{1-r}}\)① \(a_n=5 \cdot 2^{n-1}\) を \(n=1から10\) までの和を求めよ。
解答①).
\(S_n = \large{\frac{5(1-2^10)}{1-2}}=5115\)